あなたの会社にデザイナーはいますか?事務職からデザインでキャリアップを考えた時、デザイナーに会ったことがないし、イメージが湧かないですよね。実はデザイナーには3つの「クラス」があるんです。
どの部門もクラスは3つ。
「デザイナーには3つのクラスがある」と言ったんですけど、実際にはどの部署にも基本は3つのクラスがありますよね。企画を立てる人、実行する人、作業をする人の3つ。企画を立てるのが部長、実行するのが一般社員、作業を手伝うのがパート・アルバイト、こんな感じになってますよね。デザイナーの場合は次のような感じになります。
オペレーター
チラシやパンフレット、ポスターのデザインをするとき、デザイナーがプロであれば使っているソフト(アプリ)はほぼ間違いなくイラストレーター(adobe illustrator)です。フォトショップ(adobe photoshop)と組み合わせてデザインします。会社で「デザインができる人が欲しいなぁ」となった時、「イラストレーターが使える人、募集」と書けばデザイナーが応募してきます。
イラストレーターとフォトショップ、普段エクセルを使っている人からすると癖があってとっつきにくく感じるものなんですけど、慣れてしまうと簡単です。デザイナーとしての仕事はこの二つのソフトが使えるようになることからスタートです。
このオペレーターになるための条件は、シンプルです。イラストレーターとフォトショップが使えること、以上です。事務の仕事をしているとエクセルを使うと思うんですけど、エクセルが使えること、イコール、事務の仕事ができるとはならないですよね?実はこのオペレーターでも同じことが言えて、イラストレーターとフォトショップが使えることと「デザインができる」ことは別物。言ってみればオペレーターはデザインの知識までは、本来求められないんです。僕がデザイン事務所で仕事をしている時も、一般の会社でデザイン担当をしているときも、指示された通り作業することに専念するオペレーターさん、実際にいました。
なんかオペレーターが大したことない、というような言い方になってしまったんですけど、今事務の仕事をしているあなたが、もしイラストレーター、フォトショップが使えるようになったら、それはすごいことですよ。事務ができてイラストレーター、フォトショップが使える人、ほんとに少ないですから。
デザイン担当
オペレーターの先輩というか、上司というか、オペレーターさんに仕事を頼む存在になるのが「デザイン担当」。他の部署でいうところの一般社員、平社員です。文字原稿と写真なんかの素材をもらって「これをA4のチラシにして」って頼まれるのがデザイン担当です。これに応えるにはレイアウトや配色、フォントなんかの知識が必要です。ラフ案にして「ここはこの色で」っていう指示書を作ればオペレーターさんに頼むことができます。
もし事務職がメインのあなたがここまでできるようになったらもう「二刀流」と胸を張っていえるレベルです。デザイナーとしても一人前として扱われます。
ディレクター
ディレクター、正確にはクリエイティブ・ディレクターは、他の部署でいうと部長か課長のポジションです。会社で何か商品が作られて営業が売る、という流れの中で、売れるための準備を整えるのが販売促進部、営業企画部の役目です。広告やパンフレットを作ったり、SNSで情報を発信したりします。ディレクターはこういう売るためのツール、「販売促進ツール」を企画するのが仕事です。誰に、どんな特徴を、どんな印象でアピールすると利益が最大になるかを考えます。
このコンセプトが固まれば部下に当たる「デザイン担当者」にチラシなんかの販促ツールが完成するまでの管理を頼むことになります。デザイン担当は、自分の手でデザイン作業をしたり、オペレーターに手伝ってもらったりして完成までの責任を持つという流れです。
オペレーターは、指示された作業をミスなくこなしていることを求められます。デザイン担当者は指示されたコンセプト通りに販促ツールを仕上げることを求められます。ディレクターは、企画した販促ツールによって売上が上がることを求められます。
もしあなたがここまでできるようになれば、デザイナーとして独立できます。
事務職のキャリアアップとして目指すのは
オペレーターとしてデザインを清書できる、というレベルでも十分希少価値があって、転職にも有利になります。ニーズもあります。ハローワークなどで「事務職 イラストレーター」で検索してみてください。それほど多いわけではありませんが定期的にチェックしているとヒットする募集が出てきます。
オペレーターでもキャリアアップ、厳密には「キャリアの拡張」になります。でもせっかくなので配色やレイアウトを勉強してデザイン担当のレベルまでやってみてください。これがわかるとお仕事だけじゃなくて、毎日の充実度が必ず変わりますよ!服の組み合わせでも、なぜこの色とこの色は相性がいいのか、この服に合わせるなら何色かなど理屈でわかるようになって周りからの目も違ってくるかも知れませんよ!
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